医学・獣医学書　近代出版/商品詳細ページ

　アメリカ微生物学会出版によるロングセラーの書。微生物学はどのように発達してきたのか。今日の微生物学を築いた巨人たちの原著論文55編とその解説。
高校生はじめ若い研究者におすすめしたい。自然科学に対する深い興味と感銘を,また思いもよらぬ研究上のヒントを与えるにちがいない。

■主要目次■
　自然発生説と発酵　リューベンフック(1677):雨水,井戸水,海水,雪水の中の小動物に関する観察/スパランツァー(1799):動物および植物の性質に関する小論文,浸出液中の微小動物の観察と実験/カニャル・ドゥ・ラ・トゥール(1830):アルコール発酵に関する報告/リービッヒ(1839):発酵,腐敗,腐食現象とその原因について/パストゥール(1857):乳酸発酵に関する報告/(1861):空気中の微生物について/チンダル(1877):物理学的観点からみた腐敗菌と病原菌の性質およびその抵抗性に関するその後の研究/リスター(1878):乳酸発酵とその病理学への影響/ブフナー(1897):酵母なしで起こるアルコール発酵
　病気の微生物説　フラカストロ(1546):コンタジオンによる病気と治療法/ゼンメルワイズ(1850):産褥熱の発生に関する論説/リスター(1867):複雑骨折,膿瘍などの新治療法,化膿状態の観察/コッホ(1877):炭疽菌の生活史に基づく炭疽の病因論/(1884):結核の病因論〔コッホの原則〕/エールリッヒ(1882):結核菌の染色法
　免疫学　ジェンナー(1798):英国西部,とくにグロセスターシャーで発見され,牛痘という名で知られている病気,Variolae vaccinae の原因と結果に関する研究/パストゥール(1881):ニワトリコレラと炭疽のワクチンについて/メチニコフ(1884):酵母によるミジンコの病気/ベーリング,北里柴三郎(1890):ジフテリアと破傷風に対する動物の免疫機構/ボルデ(1895):白血球および免疫動物の血清の活性
　ウイルス学　レフレル,フロシュ(1898):口蹄病に関する研究委員会の会報/ベイエリンク(1899):タバコモザイク病の原因としての可溶性微生物(Contagiumvivum fluidum)/デレル(1917):赤痢菌に拮抗する目にみえない微生物/ステンレイ(1935):タバコモザイクウイルスの性質をもっている結晶性蛋白の単離
　化学療法学　エールリッヒ(1908):現代の化学療法/フレミング(1929):ペニシリウムの抗菌作用/ドマーク(1935):細菌感染症への化学療法の寄与/ウッズ(1940):スルファニルアミドの作用機作に対するパラアミノ安息香酸の関係
一般微生物学　グラム(1884):組織切片と乾燥標本中の分裂菌の鑑別染色法/ペトリ(1887):コッホの平板培養法の小改良/ベイエリンク(1888):根瘤バクテリア/(1889):培地選定法(オキサノグラフ法),微生物の研究に役立つゼラチン内拡散法/ヴィノグラドスキイ(1889):硫黄細菌に関する生物学的研究/ベイエリンク(1901):尿素細菌を用いて調べた強化培養の研究/(1908):アゾトバクターの純粋培養菌による遊離空中窒素の固定/クルイヴェル(1924):微生物の代謝における一様性と多様性